まず、愛知県出身の藤嶋昭さんが有力候補の一人と予想します。水溶液中の酸化チタン電極に強い光を当てたところ、酸化チタン表面で光触媒反応が起きることを発見し、光触媒の発見に貢献しました。
ノーベル賞級の発見として十分に評価されています。
福岡県出身の新海征治さんは、1979年に、世界初のクラウンエーテルとアゾベンゼンからなる分子機械を開発し、分子スイッチというジャンルを確立しました。
すでに紫綬褒章を受賞するなど、国内外で評価されています。分子マシンは当時としても珍しい技術革新となりました。
日本人の受賞も2023年は夢ではありません。
ゲノム編集技術の開発に貢献したJennifer A. Doudna(ジェニファー・ダウドナ), Emmanuel Charpentier(エマニュエル・シャルパンティエ)氏が有力候補と言われています。
ゲノム編集技術はその名の通りDNAを書き換える技術。従来の遺伝子操作技術は交配などによる「偶然」による面が大きかったものの、ゲノム編集はDNAそのものにダイレクトに働きかけます。
従来の遺伝子技術では到底考えられないほどの遺伝子操作ができるものです。
また、リチウムイオン電池の開発を導いた先端的研究を実証したJohn B. Goodenough (ジョン・グッドイナフ)、M. Stanley Whittingham (スタンリー・ウィッティンガム)氏らも有力候補です。
リチウムイオン電池はEV(電気自動車)、携帯電話基地局バックアップや太陽電池と連携した蓄電システムなどの動力、産業用途にも利用されている、もうすっかりおなじみの技術ですよね。
ノーベル化学賞は日本も海外も有力候補が多く、毎年「混戦」する賞です。
日本は「触媒」関係の受賞が有力と見られています。光ファイバーなどはまさに日本の技術です。
受賞候補者が多いので2023年は海外にとられてしまうのではないかと予想しています。
が、ノーベル賞は3人まで受賞できます。可能性はまだまだあると言えるでしょう。
イギリスのブック・メーカーの予想が結構当たると言われているので、そちらも見ておくと良いかもしれませんね。