ノーベル賞と言うとスウェーデンの首都、ストックホルムで開かれて・・・というイメージが強いかもしれません。
しかし、ノーベル平和賞だけは違います。ノーベル平和賞の授賞式はノルウェーの首都、オスロで開かれています。
ノーベル平和賞以外の五賞に関してはストックホルムのシティ・ホール。晩餐会の豪華絢爛な様子はテレビでもよく見られます。
オスロの方はどうかと言うと、質素で、シックな会場で開かれています。世間の注目もスウェーデンの方に向いていることが多いようです。
では、なぜこのようなことになっているのでしょうか?なぜ、平和賞はノルウェーなのでしょうか?
ノーベル賞は故アルフレッド・ノーベルの遺言をもとに創設された賞です。ノーベルは、ノルウェーと母国スウェーデンの友好な関係を願っていました。
と言うのも、当時ノルウェーはスウェーデンから独立のさなか。両国には緊張が高まっていました。
ノーベルは考えました。このままスウェーデンの人たちに平和賞を選考させても、政治的に中立な判断をすることはできないのではないかと。
そこでノーベルは、ノーベル平和賞の選考委員に、ノルウェーの国会議員を充てるように命じています。
ノーベル平和賞がノルウェーとスウェーデンの一つの和平のきっかけになるように願ったという、ノーベルらしい逸話です。